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姉を名乗る不審な女

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    2020 / 03 / 22
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天「こら島風っ!どうしてあなた、お姉ちゃんの言うことが聞けないのっ!?」島「誰がお姉ちゃんよ!誰がっ!?この、姉を名乗る不審な女っ!いいかげんにしないと通報するわよっ!?」黒「…アンタら、ホント毎日よく飽きないわねえ?顔立ちは双子みたいにそっくりなのに、顔合わせるとケンカばっか。一応『笑顔の絶えないアットホームな職場』ってのが、ウチの鎮守府のモットーなんですけどー?」島「文句なら天津風に言ってよっ!なんべん違うって言っても、私のこと『妹』呼ばわりしてくるんだからっ!?」天「ほぼ『妹』みたいなモンでしょっ!私がテストベッドやってなかったら、あなた生まれてなかったのよっ!?」島「だーかーらっ!私は島風型一番艦で、あんたは陽炎型九番艦!!たとえ生き別れのシャム双生児だとしても、九番艦が一番艦の姉とか名乗ってんじゃないわよっ!?」天「し、仕方ないでしょっ!陽炎型姉妹19人、誰一人として私に似てないんだもん!一番似てるのあなたなんだもんっ!陽炎型は、イロイロと家庭の事情がややこしいのよっ!!」黒「まあ、陽炎型はねえ…誰がどう見ても姉妹にしか見えない、夕雲型や秋月型とはだいぶ事情が違うもんねえ。なんかもう、みんな腹違い種違いなんじゃないか?ってくらい似てないし。あのバストサイズで雪風が浜風のお姉ちゃんだとか言われたら、そりゃフツー目が点になるし。そもそもネームシップからして、ダ〇バインからビルバイ〇みたいに途中で不知火型とか言って交代しちゃうしねえ…」天「だからよ!だからこそ島風が、私の本当の妹に思えてならないのよっ!なのに、この子ったら…いくら言っても強情張って!!」島「だーかーらっ!丙型駆逐艦島風型は、後にも先にも私一人っ!!そりゃ、まるっきり他人と思えないトコも多々あるけど…ソレならソレで、一番艦に敬意を表して私を『お姉ちゃん』と呼ぶのがスジってもんでしょうがっ!?この、陽炎型のミソッカス!!」天「なっ!なんですってえーっ!?」黒「はーいはい、ソコまでソコまで!二人とも、言いたいコトはよ~く分かった。んで、面倒臭いしうっとうしいから、秘書艦として裁定を下します!!いい?島風、天津風。アンタら腹違いの双子なんだから、どっちが姉でどっちが妹とかナシ!どっちも等しくあたしの妹!!はい!コレにて一件落着っ!!異議は認めませんっ!!」天・島「えっ?えっ!?えええ~っ!!」黒「なーによー?なんか文句でもあるっての?どっちも妹だったら、大岡裁きで丸く収まるじゃん?」島「収まるかいっ!?謝れ!草葉の陰で泣いてる名奉行、大岡越前守忠相様に謝れっ!!」天「いくら秘書艦だからって、通る無茶と通らない無茶があるでしょっ!?だいたい、人間が艦娘の姉になれるワケないじゃないっ!?」黒「ゴチャゴチャうっさいわねっ!あたし秘書艦で、しかも皇帝陛下よっ!?あたしが白と言ったら、カラスだって白くなんのっ!!」島「うわー!暴君だー!権力の横暴だーっ!?」黒「そっかー、妹になりたくないのかー?惜しいなー。今あたしの妹になれば、もれなく限度額ナシ青天井の帝室御用達ウルトラスーパーデラックスプラチナカードが付いてくるんだけどなー?これ一枚あれば、高級ブランド品だろうが一流ホテルのケーキビュッフェだろうが、好き放題なんだけどなー?」天・島「え゛!?」黒「あと、人気ヘアサロンとか高級エステとか、どんなに混んでても余裕で顔パスだし、島風が欲しがってた目玉が飛び出るほど高い改造チューンナップパーツとか、天津風が欲しがってたヴィンテージでプレミア価格のビスクドールとか、いくらでも買い放題なんだけど…まあ、嫌なんだったらしょーがないかー?」天「な、なるっ!私、秘書艦の妹になるっ!!一生付いていくわ、お姉ちゃんっ♡」島「わーいっ!お姉ちゃん、好き好きーっ!!ずっとずっと、私たち妹を可愛がってね~♡」