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ファラオのお買い物

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    2018 / 10 / 30
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朝食後のコーヒーを飲んでいると、ラムちゃんが何気なく『お買い物行きたいから、彼氏さんちょっと借りるわね?』と言い出し、黒陛下も気軽にOKした。…のだが、気がついてみると、こんなとこまで連れてこられてしまっていた。しかも、カフェでお茶したりとか観光名所をまわったりとかゴンドラに乗ったりとか、いつまで経っても肝心のお買い物とやらに向かう様子はない。あのさラムちゃん、これって端から見たら…単なるデートなのでは?ラ「え?今頃気づいたの?女の子がお買い物付き合ってって言ったら100パーセント、デートのお誘いに決まってるじゃない?黒ちゃんだって、そんなの百も承知よ」うわ、堂々と言いきっちゃったよ、このファラオ。俺、仮にも親友(腐れ縁)の彼氏(自称)だってのに…。ラ「黒ちゃん最近、心境の変化でもあったのか(理由は知ってるけど)、正妻の余裕?的なアレで妙に余裕のよっちゃんだし、そんならお言葉に甘えて彼氏さん借りちゃえ~♡…と。まあ、そんなとこなのです♡」ううむ、黒陛下といいラムちゃんといい、女心は複雑怪奇だ。もしかしたら、野暮な男が足を踏み入れてはいけない領域なのかもしれない。ラ「それより見て見て、ほら、おニューの秋冬用よ?あなたに一番初めに見せたかったの♡似合ってる?」確かに裸では肌寒い季節だけど、秋冬用というには…あまりにも布地が薄いような?ラ「ふっふっふ、エジプト大魔術を甘く見ないで!こんなにも薄くて軽やかなのにバッチリ耐寒魔法を施してあるから、このままアルプスでスキーしたって大丈夫!雪崩に巻き込まれたら、ちょっぴり寒いくらいのもんよ!!」うわー。すげー。エジプトのフンドシってすげー(棒)。ラ「さてと、それじゃあそろそろ、本題のお買い物にまいりましょうか。あなたに来てもらった理由も、そこにあるんだし」理由って、いったいどんなお店で何を買おうっていうんです?あいにくファッションやなんかの目利きだったら、俺そういうの向いてませんよ?ラ「違う違う、これから行くのはね、ルネッサンス期から代々続いた歴史と伝統を誇る…ヨーロッパ大陸最古のアダルトショップなのっ!!」…はあっ!?ラ「そこって、ダ・ヴィンチの設計したディルドなんかも置いてるんだけど、これがまた徹底した女人禁制なのよ。あのマリー・アントワネットですら門前払いくらわせた筋金入り。戦後になってようやく男女同伴可になったけど、いまだに女だけだと扉も開けてくれない。でも、そんなことで私のオナニー欲はくじけたりしないわっ!なんとしてでも名品エログッズの数々を手に入れて、そりゃもうずぽずぽぐちょぐちょ、マンズリしまくってやるんだからっ!!」あんだけハメまくってて、まだオナニーするんですか?(呆れ)ラ「あたりまえじゃない!セックスとオナニーは別腹よ!!パンだけ食べてればケーキは要らないの?そんなわけないでしょ!?セックスとオナニー、どちらも充実しててこそ女は輝くのよっ!!」分かりましたからそんな大声で力説しないで下さい!そこの親子連れ、子供の耳ふさいじゃいましたから!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんなこんなで、歴史と伝統のアダルトショップとやらに来てみたわけだが、うん、凄いわこれは。見かけは看板もないただの古めかしい邸宅にしか見えないが、一歩中に足を踏み入れるとあるわあるわ。美術工芸品と見まがうほど華麗かつ精緻なエログッズの数々が、生演奏のバロック音楽をBGMにして陳列されている。ラムちゃんのアレクサンドリア大図書館がエロスの知の宝庫だとすれば、ここはまさしくエロスの美の宝庫。マイスター魂というかアルチザン魂というか、オナホひとつにも職人のこだわりの技が感じられ、名画を前にしたときのような感動が抑えきれない。確かにこれなら、ラムちゃんが喉から手が出るほど欲しがるのもうなずける。でも、フェラーリより高いバイブなんて…いったい誰が買うんだろうか??「では、これとこれを。支払いは、いつものスイス銀行の小切手でよろしくて?」…あれ?あのごついボディガードを連れた、サングラスの美女。どうもどこかで…見覚えが??「あ?あら~!?な、なんでキミがこんなとこに!?ち、違うの!これは違うのよっ!!あたしほら、皇帝陛下なんかじゃないし!お姉ちゃんなんかじゃないし~っ!!」ああ、うん。クマさんヌイグルミだけじゃなくて、自分用のお土産だって買いますよね、うんうん(納得)。