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アイ・ラブ・同志♡

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    2019 / 03 / 20
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反帝国主義の革命家を、皇帝やファラオや大王といった支配階級が取り囲む。本来なら、物騒で剣呑この上ない状況なはずなのに、なぜかそんな雰囲気はかけらもない。リ「…それで、革命運動していた両親に連れられて、命からがら亡命してきたまでは良かったんですけど、見知らぬ異国で心細くて、人民革命や帝政打倒の話をするとクラスのみんなからも仲間外れにされて、教科書に落書きされたり上履き隠されたりとか意地悪もされて、いつも独りぼっちで膝を抱えて泣いてたんです。でも、彼だけは…同志ちゃんだけは、そんなあたしに手を差し伸べてくれて、優しく微笑んでくれて『そんな泣いてちゃダメだよ、せっかく可愛いんだからニッコリ笑ってよ。友達がいないんだったら、ボクといっしょに遊んで友達になってよ?』って言ってくれて♡…嬉しかった。とってもとっても、嬉しかった♡辛くて暗かった世界が、とたんに明るく輝きだして、彼のステキな笑顔で、痛くて涙を流してた心が、歓びでいっぱいになるのを感じたんです♡『あなたは、あたしの…同志になってくれるの?』『う~ん、難しくてよく分かんないけど、同じ夢をかなえたい大切な友達っていう意味なら、うん、ボク、リンちゃんの同志だよ。リンちゃんの夢がかなうように、ボク、ずっとずっと応援する同志になるからさ!』って言ってくれて、初めて分かったんです。あたしがこの国に亡命してきたのは、彼と…同志ちゃんと出会うためだったんだって♡」始めは、革命家ということでいぶかしげな顔をしていたみんなも、リンの身の上話を聞くにつれ、俺との思い出話を聞くにつれ、女同士ならではの共感なのか、思わず同情に涙ぐむ。リ「それからは、いつでもどこでも二人いっしょで、あたしがマルクス・レーニン主義の話をすると、同志ちゃんもザリガニの獲り方を教えてくれて、時間が経つのも忘れて仲良く遊んでました。同志ちゃんはお医者さんゴッコが大好きで、いつもスカートめくってパンツを脱がせたがって『だ、ダメだよ~!ソコはお婿さんになる人にしか見せちゃイケナイんだよ~っ!』って言ったら、同志ちゃん、あたしの目をじっと見つめて『じゃあボク、お婿さんになるから!リンちゃんお嫁さんにするから!だからオマンコ見せてよっ!!』って♡すっごく、すっごく嬉しかった♡毛も生えてないオマンコがビクビク震えるくらい、すっごく嬉しかったのを覚えています♡」…やべえ。リンのやつ、しっかり覚えていやがった。(汗)黒「…うっうっうっ。ごめんね~!このバカ、そんなコトぜんぜん言わないから、あたしちっとも知らなくって!あなたの大切な同志なのに、勝手に婚約しちゃってホントにごめんね~っ!!」ただでさえ涙もろい黒陛下が、ぐすぐす鼻をすすって、涙で顔をぐしゃぐしゃにする。始「うむ、アカというのはちと気にくわぬが、素直な良い娘ではないか。じゃが、困ったのう。その頃から既に夫婦約束を交わしておったとは…婚約破棄も考えねばならぬか?」いや、いやいや!しーちゃん、ソレ、単なる子供同士の口約束ですから!レ「最低ですわ、モナミ!幼い女の子にとって、将来お嫁さんにしてくれるという約束がどれほど重大なモノか!少しもお分かりになっていないのですかっ!?」白「お姉ちゃん、キミのコトならたいていかばうつもりだけど…コレはちょっとねえ?まさかとは思うけど、ツルツルの小〇生マンコ見たさに、お嫁さんにする!な~んて、安請け合いしたんじゃないわよねえ?」レオンちゃんも白陛下も、険しい目つきで俺をにらみつける。なまじふだん優しいだけに、コレはきつい。マジで効く。イ「あうう~。クズだよ~!やっぱウチの兄貴って、どこの世界行ってもクズだったよ~!!」自分も身に覚えのあるイクが、そう兄の不甲斐なさを嘆いたとたん。リ「……っ!」ぺちん、といささか迫力に欠ける音を立てて、それでも本人は精一杯のつもりで、リンがイクの頬を叩く。リ「お兄さんのこと、そんな風に言っちゃダメっ!妹がいるなんてちっとも知らなかったけど…というか、確か妹なんかいなかったはずだけど、同志ちゃんを悪く言う人は、たとえ妹でもあたしが許しませんっ!同志ちゃんくらいステキで、カッコ良くて、ハンサムな人なんて、世界中どこにもいないのっ!他の女の子から好かれちゃっても仕方ないのっ!康熙さんがラブラブになっちゃうのも無理ないのっ!あなたも妹なら、お兄さんがどんなにステキか、ちゃんと分かってあげなきゃダメっ!!」…あ、ごめん。あまりにも過大評価すぎて、照れるより先に気が遠くなってた。すげーんだな、俺。(汗)永「(ひそひそ)あのさ、姉さん?彼、確かにチンポは凄いけど…そんな言うほど、色男だと思う?」母「(ひそひそ)んなワケねぇだろ、ボケ!ありゃ、アレだよ。惚れたが最後、ソイツしか見えなくなるってタマだよ。初恋を墓場まで持ってくタイプとでもいうか…一番厄介なタイプの女だぞ、ありゃあ?」聞こえてます。聞こえてますから、永楽さんも母后陛下も。あと、母后陛下?ソレ、どう聞いても自己紹介ですからね?ラ「…まあ、だいたいの事情は飲み込めたわ。リンさんは彼氏さんのコトが昔からずっと大好きで、でも彼氏さんには今、黒ちゃんという婚約を交わした彼女がいる、と。それで、リンさんはどうしたいの?彼氏さんのコトきれいさっぱり忘れる?それとも、黒ちゃんから彼氏さん奪い盗る?」思いやり深いラムちゃんにしては、やけにストレートに尋ねてくる。…というか、コレもある種、ラムちゃんなりの思いやりなのかもしれない。変にオブラートに包んでも、誰かが余計に傷つくだけだし。リ「同志ちゃんを忘れるなんて…あたしには絶対できません。そんなの絶対、無理ですから。でも、同志ちゃんが悲しむことも、やっぱりあたしには絶対できないんです。同志ちゃんが婚約するくらい大好きになった人なら、きっと康熙さんも、とっても素晴らしい人なんだと思います。同志ちゃんを幸せにしてくれる人なんだと思います。だったら、あたし、同志ちゃんの気持ちを大切にするしかないんです。だって、同志ちゃんは、独りぼっちで泣き虫だったあたしを励ましてくれたから…今度はきっと、あたしが、同志ちゃんを励ましてあげる番なんです…」健気に笑顔を作って、それでも涙ぐみながら、リンが明るく微笑みかける。リ「ここに戻ってきて、同志ちゃんに会えて、本当に良かったよ。お嫁さんにはなれないみたいだけど…それでも、同志ちゃんに『おめでとう』って、言えるもんね♡康熙さんと幸せになってね、同志ちゃん…」いきなりどんっと、黒陛下が俺の尻を蹴り飛ばす。あわててよろけて、思わずリンに抱きついてしまう。リ「…えっ!?ちょ、ちょっと同志ちゃんっ!?」突然のことに、リンがしどろもどろに顔を赤らめる。俺も『ナニすんですか!?』とばかりに振り返ると、黒陛下が無言のまま、なにやら握り拳を縦にして、人差し指と中指の間から親指をにょきっと差し出し…え?ええっ!?黒「……(くいっくいっ)」俺も声に出せずに、抱きしめたままのリンを指差して無言で尋ねると、黒陛下も同じく無言で、左手の親指と人差し指で輪っかを作り、右手の人差し指で輪っかをくいくいっと…えええっ!?いや、いやいや!いくらナンでも、それはちょっと!?…と首を振ると、俺をにらみつけたまま、黒陛下が中指をぐいっと立てる。うん、さすがにコレは分かる。分かりたくないけど分かる。黒「あのさ、リンさん。ココ、一応これでも帝国だから、帝政打倒を企む革命家なんて野放しにしとくワケにはいかないのよ。せっかくこうして身柄も確保できたし、皇帝権限であなたを無期限に軟禁します。幼馴染みのよしみでソイツ監視係にしとくから、欲しいモノとかあったらなんでもソイツに言って。たいていのモノなら用意するわよ?雑誌だろうが、歯ブラシだろうが…それに、オトコだろうが♡」リ「…え?えっ?えええ~っ!?」にっこり微笑む黒陛下の笑顔に、面食らったリンが目をぱちくりさせる。黒「ただ、残念なコトに、ココに男ってコイツしかいないのよね~。まあ、とりあえずコイツ、あたしにベタ惚れだし、あたしらみんな穴兄弟ならぬ竿姉妹だし、今さら一人や二人増えたって誰も気にしないし。…そんなワケで、ようこそ、リンさん。皇帝陛下が革命家に言う台詞じゃないけど、歓迎するわ♡」べ「それではリン様、お部屋、ご用意しておきますね。あ、それから、苦手な食べ物とかあればお教え下さい。なるべくお献立に入れないようにしますので♡」リ「ね、ねえ…同志ちゃん?いいの?ホントに、いいの?あたし…同志ちゃんと、いっしょにいてもいいの!?」信じられないと言いたげに、リンが俺を抱きしめる。…うん、俺にも信じられないけど、どうやらそうみたいだねえ?(汗)くいくいっと、アルちゃんが俺のシャツの裾を引っぱって、にんまり微笑む。ア「やったね、お兄ちゃん♡これで、野球チームどころか、サッカーチーム一個分だよっ♡」