有明よ、私は帰ってきた！

白「ああっ！武者震いが止まらないわ！！やっと！ようやく！待ちに待った有明まんが祭り！！…長かった。あまりにも長い空白期間だったわ。だけど！もうすぐ！有明まんが祭りが始まるのねっ！！（興奮）」セ「落ち着いて下さい、姉陛下！そのように、大股開きのロリぷに幼女を前にしたご主人様のように目を血走らせては、皇帝陛下としてのご威光にさわります！」白「これが落ち着いていられますかっ！？いい？この二年間というもの夢に見るほど待ち焦がれた、おねショタ本の新刊が出るのよっ！？お姉さんと弟くんの想いがようやく通じ合って、両親が旅行で留守の夜にどちらからともなく熱いキスを交わし、シャワーを浴びて寝室に入ってきたお姉さんがバスタオルをはらりと落として…ソコから、たっぷり二年間も待たされたのよっ！！（早口）もはや、このお姉ちゃんを食い止めるものなどどこにも無いわ！！この会場中のありとあらゆるおねショタ本を！あの子（妹）に頼まれたBL本を！彼にお土産で買ってくロリぷにドスケベ本を！買って買って買い尽くすまで！！お姉ちゃんは同人誌を買いあさる修羅と化すのっ！！購入予算はGDPの0.1％！各ホールには保安省の私服エージェント500人を買い子として配置し、それでも買い逃した本は印刷屋からじかに皇帝特権で手に入れるわ！！今回という今回はお姉ちゃん本気よ！本気と書いて『ガチ』と読む本気よっ！！（超早口）なにしろ今回は、朝イチ開場ダッシュのためにサークル参加までして、ベースキャンプ兼戦利品置き場のスペースだってキッチリ確保したんですもの！！（Ｖサイン）」ベ「あ、あの…それってもしかして、いわゆる『ダミーサークル』というヤツなのでは？」白「ダミーサークルなんかじゃないもん！！百枚限定の手焼きDVD-ROMだけど、ちゃんと『皇帝陛下ワンフィンガー・セルフィー自撮り写真集』も作ったもん！？一枚一枚『らぶらぶ♡おねーちゃん』ってペンネーム御名御璽だって入れたもんっ！！（ぷんすか）」ベ「それなら良いんですけど（実はあまり良くない）、畏れ多くも皇帝陛下がダミーサークルなんかやらかしたら帝室の名誉にかかわりますので。あの、それでですね『新刊落ちました』…いえいえ！『完売しました』ボードの前でぽつんと座っているのもナンですから、センちゃんと二人してコピー誌を作ってみたんですね。もしよろしければ、委託本としてスペースに置かせていただいてもかまいませんでしょうか？」白「ええ、それは別にかまわないけど…いったい、ナンの本を作ったの？」ベ「あ、はい。あたしがお話を考えて、センちゃんに漫画にしてもらって。ええと、その、旦那様とヒデ坊様をモデルにしたですね…あの、なんと言いますか…いわゆるひとつの、BL本なんですけど（赤面）」白「あら、面白そうじゃない♡いいわよ。もちろん一部取り置きしておいてね、楽しみに読ませてもらうから♡」『お待たせしました。ただいまより、第99回有明まんが祭り、一日目を開催します！』（万雷の拍手）・・・・・・・・・・・・・・・・その後、ベイちゃんとセンちゃんのコピー誌はSNSで評判となり、やがて壁サークルへと昇りつめ、商業デビューの誘いも舞い込むのだが、それはまた別のハナシである。